災害と気象警報・注意報

気象庁の気象警報・注意報の種類と発表基準、特別警報との違いは?

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天気予報を見ていると、毎日、波浪警報、大雨注意報といった気象警報や注意報が発表されていますが、それぞれどのような基準で発表されているか、どのような種類があるか知っていますか?

また、東日本大震災後に創設された「特別警報」の発表基準や種類はどうですか?

気象警報・注意報等の種類や発表の基準を正しく理解し、発表された時に適切な避難準備や避難行動をとることは、防災の基本です。

この記事では、気象警報・注意報、特別警報の種類と発表の基準、発表される時期とされ方、気象警報・注意報と特別警報の違いについて紹介します。

気象庁の気象注意報、気象警報、特別警報とは

まずは、気象注意報、気象警報、特別警報の定義についてです。

気象注意報

気象注意報とは、雨、風、雪などの現象が原因で、災害が起こるおそれがある時に発表される予報です。

気象警報

気象警報とは、雨、風、雪などの現象が原因で、「重大な」災害が起こるおそれがある時に発表される予報です。

特別警報

特別警報とは、気象警報の一種で、雨、風、雪、地震、火山噴火、津波などの現象が原因で、重大な災害が起こるおそれが著しく大きい時に、最大限の警戒を呼び掛けるために発表される警報です。

気象注意報、気象警報、特別警報の目的

いずれも気象庁もしくは気象台から、注意や警戒を呼びかける目的で発表され、関係する行政機関、都道府県、市町村に伝わって各地域の防災活動などに活用されています。

個人に対しては、市町村や報道機関(ニュースなど)を通して、避難に関する情報などとともに伝えられます。

気象注意報、気象警報、特別警報の種類と発表基準

気象庁が発表している気象注意報、気象警報、特別警報の種類と発表基準は、以下のとおりです。

気象注意報:16種類

  • 大雨注意報:大雨で、浸水や土砂などによる災害が発生するおそれがあると予想した場合。災害のおそれが残る場合は、雨が止んでも注意報が維持される
  • 洪水注意報:大雨、長雨、融雪などで河川が増水し、河川の増水・氾濫や堤防の損傷・決壊による災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 大雪注意報:大雪で災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 強風注意報:強風で災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 風雪注意報:強風と雪で災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 波浪注意報:高波で災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 高潮注意報:台風や低気圧等の影響で潮位(海面)が異常に上昇することで災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 濃霧注意報:濃霧で、交通機関障害などの災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 雷注意報:落雷で災害が発生するおそれがあると予想した場合。突風や雹(ひょう)による災害の注意喚起が加わることもある
  • 乾燥注意報:空気の乾燥で、火災などによる災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • なだれ注意報:雪崩(なだれ)で災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 着氷注意報:著しい着氷で、通信線・送電線・船体の被害などが発生するおそれがあると予想した場合
  • 着雪注意報:著しい着雪で災害(着氷注意報と同じ)が発生するおそれがあると予想した場合
  • 融雪注意報:融雪で、浸水、土砂などによる災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 霜注意報:霜で、早霜・晩霜による農作物被害などが発生するおそれがあると予想した場合
  • 低温注意報:低温で、農作物被害や水道管凍結・破裂被害などが発生するおそれがあると予想した場合

気象警報:7種類

  • 大雨警報:大雨で、浸水や土砂などによる重大な災害が発生するおそれがあると予想した場合。災害のおそれが残る場合は、雨が止んでも注意報が維持される
  • 洪水警報:大雨、長雨、融雪などで河川が増水し、河川の増水・氾濫や堤防の損傷・決壊による重大な災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 大雪警報:大雪で重大な災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 暴風警報:暴風で重大な災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 暴風雪警報:暴風と雪で重大な災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 波浪警報:高波で重大な災害が発生するおそれがあると予想した場合
  • 高潮警報:台風や低気圧等の影響で潮位(海面)が異常に上昇することで重大な災害が発生するおそれがあると予想した場合

特別警報:6種類(+地震、火山噴火、津波の3種類)

  • 大雨特別警報:台風や集中豪雨で数十年に一度の降雨量となる大雨が予想されたり、数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧で大雨になると予想されたりした場合。浸水や土砂災害などの重大な災害が発生するおそれが著しく大きい状況が予想される。災害のおそれが残る場合は、雨が止んでも注意報が維持される
  • 大雪特別警報:数十年に一度の降雪量となる大雪が予想される場合
  • 暴風特別警報:数十年に一度の強さの台風や同程度の温帯低気圧で暴風が吹くと予想される場合
  • 暴風雪特別警報:数十年に一度の強度の台風と同程度の温帯低気圧で雪を伴う暴風が吹くと予想される場合
  • 波浪特別警報:数十年に一度の強さの台風や同程度の温帯低気圧で高波になると予想される場合
  • 高潮特別警報:数十年に一度の強さの台風や同程度の温帯低気圧で高潮になると予想される場合
  • 大津波警報(3m以上の津波):高いところで3mを超える津波が予想される場合
  • 噴火警報(噴火警戒レベル4以上)と噴火警報(居住地域):居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が予想される場合
  • 緊急地震速報(震度6弱以上):震度6弱以上の地震動が予想される場合

津波、火山噴火、地震の特別警報については、もともと個別の警報が設定されていましたが、特別警報創設後、個別の警報のうち「危険度が非常に高い場合に発表される警報」が特別警報に位置づけられました。

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気象警報・気象注意報の発表基準は各地域で異なっている

気象警報と気象注意報の発表基準は、各地域の過去の気象と災害発生の関係性を調査した上で、気象庁と各地域の行政が調整して決定しているため、各地域によって微妙に異なっています。

また、災害発生状況や防災の進歩などを踏まえ、常に見直しが行われています。

各地域の気象警報・気象注意報の発表基準については、気象庁|警報・注意報発表基準一覧表を確認してください。

気象注意報、気象警報、特別警報が発表される時期、発表のされ方

防災を考える上では、気象注意報、気象警報、特別警報が発表された後、どのくらい避難などにかける時間があるのかを知っておくことも大切です。

気象警報、気象注意報が発表される時期

気象警報・注意報を発表する時期は、防災や避難などを行うための猶予時間を見込んで設定されています。

通常、気象警報・注意報が発表されるのは、現象が発生すると予想される時間の3~6時間前です。

ただし、短時間に降る強い雨を3~6時間前に予報するのは難しいため、大雨警報、洪水警報、大雨注意報、洪水注意報が発表されるのは、現象が発生すると予想される時間の2~3時間前になっています。

夜から早朝にかけての時間帯に警報が発表される可能性がある場合は、夕方に注意報が発表され、発表の中で「警報を発表する可能性がある時間帯」が伝えられます。

予想が難しい場合には、十分な猶予時間がない状況で発表されることもあります。

気象警報、気象注意報の発表のされ方

気象警報・注意報は、原則、個別の市町村ごとに発表されます。

行政が避難勧告などの判断をより適切に行うとともに、地域住民が状況を適切に把握して自主的に避難行動をとれるように、平成22年5月から現在の発表方法が採用されています。

気象警報・気象注意報と特別警報との違い

特別警報は、2013年8月13日から運用が開始された新しい警報です。

また、警報の発表基準をはるかに超える、数十年に一度の大きな災害の起こるおそれが著しく大きい時に発表される、気象警報や気象注意報よりも高い防災・警戒が求められます。

加えて、気象警報や気象注意報とは異なる、具体的な発表基準の目安が定められています。

参考:気象庁|気象警報・注意報