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防災まち歩きとは?防災まち歩きのやり方とまち歩き防災マップの作り方

防災まち歩き

防災まち歩きは、近年、災害に備える方法として注目される「実践型の防災対策」の一つです。

この記事では、防災まち歩きの概要、防災まち歩きのやり方と防災マップの作り方について解説します。

防災まち歩きとは

防災まち歩きとは、防災対策の一環として、家族や地域住民と一緒に自分が住んでいる「まち」を歩き、防災の観点から気になる箇所を確認して地図に書き込んだり、避難場所や避難経路を確認したりすることです。

多くの人が「地元のことはよく知っている。」と思っていますが、それは平時の話であり、「〇〇商店街のパン屋は安くておいしい。」、「何丁目の角に住むおじいさんは気難しい。」など日常生活の中で得た情報に基づくものです。

しかし、災害発生時には「よく知っているまち」が一変します。

見慣れた建物が倒壊し、道路が通れなくなり、火災や粉塵などで視界も悪くなる上、混乱した近隣住民の叫び声や悲鳴が聞こえたり、右往左往する様子を目の当たりにすることになります。

こうした状況の中で、自分と家族を守る行動を適切かつ迅速に選択できるようにするためには、平時から災害発生時の混乱を想定し、防災の観点から自分のまちを見て歩くことが大切です。

自分のまちを家族や近隣住民と一緒に歩き、避難場所(指定避難所と指定緊急避難場所)や避難経路、災害時に倒壊しそうな建物や浸水しそうな道路、消火栓の位置などを実際に目で見て確認することで、災害発生時に落ち着いて避難行動をとりやすくなるはずです。

防災まち歩きのやり方

防災まち歩きのやり方は、家族や友人知人と一緒に歩く方法と、自治体などが主催する防災まち歩きのプログラムに参加する方法があります。

自治体などが主催する防災まち歩きは、主催者の定めたルートを歩きながら避難経路や避難場所などを確認していきます。

自治体の職員などが災害発生時の対応のポイントや危険な場所などを解説してくれるため、参加するだけで手軽に災害に備えることができます。

自分たちで行う防災まち歩きは、歩くルートや確認する項目を準備した上で実行したり、分からないことを自ら調べたりする必要があるなど手間がかかります。

しかし、自治体のプログラムに参加するよりも、自分たちの状況に応じた災害への備えができます。

以下、自分たちで行う防災まち歩きのポイントについて解説します。

防災まち歩きの事前準備

自分たちで行う防災まち歩きは、事前準備が何よりも大切です。

休日などに家族や友人知人と集まって、以下のポイントに沿って防災まち歩きのプログラムを作成しましょう。

役割分担、ルート、時間の設定

防災まち歩きでは、原則として、一人ひとりが何らかの役割を担います。

最低限決めておきたいのは、リーダー、サブリーダー、カメラマンです。

役割分担が決まったら、防災まち歩きのルートと歩く時間を決定します。

住んでいる地域の特性、防災まち歩きに参加する人数・年齢・健康状態、季節などを考慮し、参加者全員が無理なく歩ききれるルートと時間を決めることが大切です。

事前に準備する物

防災まち歩きのために準備しておく物は、以下のとおりです。

  • 防災まち歩きをするエリアの地図(書き込みやすいもの)
  • デジタルカメラ(スマホでも代用可能、スマホの場合はスマホ充電機器)
  • 筆記用具(黒色ボールペンの他、赤色・黄色・青色のボールペンがあると便利)

確認項目を決める

防災まち歩きは、確認項目を決めておかないと、単なる町内散歩になりかねません。

そのため、防災の観点から確認しておくべき項目をピックアップし手置くことが大切です。

原則として、以下の項目については最低限確認しておきたいところです。

  • 指定緊急避難場所、指定避難所
  • 指定緊急避難場所や指定避難所の標識、避難誘導案内板
  • 防災倉庫
  • 消化器、消火栓、送水口
  • AED
  • 公衆電話

また、防止の観点からは、以下のような、避難時のリスクとなり得る場所や物についても確認する必要があります。

  • 倒壊の恐れがある:損傷が目立つ家屋、二段積み構造のブロック、コンクリート板塀、石碑、記念碑、門柱、街路樹など
  • 炎症火災のおそれがある:木造家屋の密集した地域
  • 落下の恐れがある:古びた看板、街路灯、屋根瓦など
  • 避難の妨げとなり得る:プランター、路駐された大量の自転車など
  • 水没のおそれがある:河川やため池の近く、周囲と比べて相対的に低地になっている地域

なお、事前準備の段階で避難時のリスクとなり得る場所や物を全てピックアップする必要はありません。

防災まち歩きの中で最低限確認する項目を挙げておき、実際に歩く中で具体的な場所や危険性を判断します。

防災まち歩き

準備が整ったら、実際に防災まち歩きを実行します。

防災まち歩きは、他の防災対策と同じく無理なく行うのが原則であり、メンバーの健康状態が良く、天気や天候が良い日に実行してください。

事前に決めておいたルートを、確認項目を意識しながら見て歩き、それぞれの場所や危険性を確認して地図に書き込むとともに写真に収めます。

地図に書き込むときは、危険性によって色分けしたり、気がついた点をメモ書きしたりしておくと、より役立つ情報となります。

まち歩き防災マップの作成と情報共有

防災まち歩きが終わったら、まち歩きで得た情報や気づきを確認・共有するため、まち歩き防災マップを作成します。

メンバー全員がそれぞれ確認項目の場所や気付きを地図に書き込み、撮影した写真を貼り付けていきます。

防災まち歩き中と同じく、危険性によって色分けしておくと分かりやすいでしょう。

大人数で防災まち歩きをする場合

自治体の役員など比較的大人数で防災まち歩きを実行する場合、メンバーをいくつかのグループに分け、まち歩き防災マップを作成した後に各グループが発表を行って情報共有することもあります。