災害と気象警報・注意報

噴火警報・噴火予報とは?種類と発表基準、噴火警報レベルとの関係は?

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噴火警報 噴火予報

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火山噴火に伴う現象による被害を抑えるためには、火山噴火に関する情報を迅速かつ適切に入手し、対応することが欠かせません。

気象庁が発表する噴火警報・予報は、火山噴火に関する重要な情報の一つです。

この記事では、噴火警報・予報の概要、種類と発表基準の対応について紹介します。

噴火警報・噴火予報とは

噴火警報・噴火予報とは、火山噴火に伴う諸現象による被害を抑えることを目的として、気象庁が発表する警報・予報です。

気象業務法第に規定された警報と予報の1つです。

以前は、緊急火山情報、臨時火山情報、火山観測情報という防災上の注意事項としての情報が発表されていましたが、気象業務法改正に伴って、2007年12月1日から警報に格上げされています。

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噴火警報・予報の対象

噴火警報・予報の対象となるのは、日本国内にある111の活火山です。

火山の分布

出典:気象庁|活火山とは

噴火警報・噴火予報と噴火警戒レベル

噴火警報や噴火予報と混同されやすいものに、噴火警戒レベルがあります。

噴火警戒レベルは、噴火警報や噴火予報とも対応しているため、基本的な内容について触れておきます。

噴火警戒レベルとは、火山の活動状況に応じて警戒範囲や防災対応を示すものとして、気象庁が5段階に区分して発表する指標です。

噴火警戒レベルは、火山噴火予知連絡会が「火山防災のために関し・観測体制の充実等が必要な火山」として選定した50の火山のうち、41火山で運用されています(2018年10月現在)。

噴火警戒レベル

出典:気象庁|噴火警戒レベルの説明

噴火警報レベルのレベルと呼称は、以下のとおりです。

レベル 呼称
活火山であることに留意
火口周辺規制
入山規制
避難準備
避難

噴火警報・噴火予報の種類と発表規準

噴火警報は、火口周辺への警報、居住地域を含む広範囲への警報、火山周辺海域への警報に区分されています。

また、噴火警報より1段階低い段階に発表される情報として、噴火予報が設定されています。

噴火警報の名称 警戒が必要な範囲
噴火警報(火口周辺) 火口周辺限定
噴火警報(居住地域) 居住地域に及ぶ
噴火警報(周辺海域) 海底火山やその周辺海域

噴火予報は、火山活動は静穏であるものの活動状態が変化する可能性がある場合や、噴火警報が解除された場合などに発表されます。

以下、噴火警戒レベルが運用されている火山、運用されていない火山、海底火山に分けて噴火警報と噴火予報の発表基準などを確認していきます。

噴火警戒レベルが運用されている火山

まず、噴火警戒レベルが運用されている火山です。

噴火予報

噴火予報は、火山活動は静穏であるものの状態が変化する可能性があり、また、火口内では生命に危険が及ぶ可能性がある場合に発表されます。

噴火予報が発表されると、火口内への立ち入りが規制されることがあります。

区分 噴火警戒レベル(レベル) 対象範囲
予報 活火山であることに留意(1) 火口内など

噴火警報(火口周辺)または火口周辺警報

噴火警報(火口周辺)または火口周辺警報は、①火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生または発生すると予想される場合や、②居住地域周辺まで重大な影響を及ぼす噴火が発生または発生すると予想される場合に発表されます。

①が噴火警戒レベル2(火口周辺規制)、②が噴火警戒レベル3(入山規制)に対応しており、それぞれ火口周辺の立ち入りが規制され、登山禁止や入山規制などが行われます。

区分 噴火警戒レベル(レベル) 対象範囲
警報

火口周辺規制(2)

火口内から火口周辺部

入山規制(3)

火口内から居住地域周辺を含む火口周辺部

噴火警報(居住地域)または噴火警報

噴火警報(居住地域)または噴火警報とは、①居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生する可能性が高まっていると予想される場合や、②そうした噴火が発生または切迫している場合に発表されます。

①が噴火警戒レベル4(避難準備)、②が噴火警戒レベル5(避難)に対応しており、それぞれ避難準備(高齢者などの災害時要支援者は避難開始)や避難行動を開始する段階です。

区分 噴火警戒レベル(レベル) 対象範囲
特別警報

避難準備(4)

火口から居住地域まで

避難(5)

なお、噴火警戒レベルが運用されている41の活火山については、噴火警報レベルを付して噴火警報と噴火予報が発表され、各自治体の防災機関が避難勧告や入山規制などを行うことになります。

噴火警戒レベルが運用されていない火山

噴火警戒レベルが運用されていない火山の噴火警報や噴火予報は、発表基準は噴火警報レベルが運用されている火山と同じですが、レベルの代わりに警戒事項が表示されます。

区分 警戒事項 対象範囲
予報 活火山であることに留意 火口内など
警報 火口周辺危険 火口内から火口周辺部
入山危険 火口内から居住地域周辺を含む火口周辺部
特別警報

居住地域厳重警戒

火口から居住地域まで

海底火山

海底火山についても確認しておきましょう。

噴火予報

海底火山の噴火予報は、火山活動はほぼ静穏であるものの、活動状態によって海水の変色などが見られる可能性がある場合に発表されます。

区分 警戒事項 対象範囲
予報 活火山であることに留意 海底火山の直上

噴火警報(周辺海域)

噴火警報(周辺海域)は、海底火山やその周辺海域に影響を及ぼす噴火が発生した、または発生が予想される場合に発表されます。

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区分 警戒事項 対象範囲
予報 周辺海域警戒 海底火山及びその周辺海域

噴火警報の伝達

気象庁は、噴火警報を発表したことを都道府県などの関係機関や報道機関などに通知し、通知を受けた機関は住民などへの周知・通知を行います。

通知や周知は、ルートによって法律で義務づけられているものと努力義務に留まるものがあります。

義務 気象庁→都道府県、消防庁、警察庁、海上保安庁、NHK、NTT西日本、NTT東日本、住民
NHK→公衆
努力義務

都道府県→関係地域の市区町村長

※噴火警報(居住地域)または噴火警報が発表された場合は通知義務がある

消防庁、警察庁、NTT西日本、NTT東日本→関係地域の市区町村長
海上保安庁→航海中または入港中の船舶
市区町村長→公衆、官公署

噴火警報・噴火予報以外の火山関連情報

気象庁は、噴火警報や噴火予報以外にも火山活動に関する情報を発表しています。

火山の状況に関する解説情報

火山の状況に関する解説情報とは、火山活動が活発な場合などに、気象庁が定時または臨時に発表する情報です。

火山噴火、噴煙、火山性地震、火山性微動などの火山情報について、注意事項や警戒事項を踏まえて詳細に説明がなされます。

火山の情報に関する解説情報に表示される情報は、以下のとおりです。

タイトル 火山名、情報名、発表号数、発表日時、発表官署
見出し 現在の噴火警戒レベルや火山の活動状況など
本文 噴火、噴煙、火山性地震、火山性微動などの観測情報に基づいて、火山活動の状況を解説
防災上の警戒事項等 警戒や注意をすべき事項を解説

火山活動解説資料

火山活動解説資料とは、火山活動の状況や警戒事項を、定期(毎月)または臨時に解説する資料です。

図表を使用して火山活動について解説するとともに、警戒事項についても指摘されています。

降灰予報

降灰予報(こうはいよほう)とは、火山噴火に伴って広範囲に火山灰が降ることが予測される場合に、気象庁が発表する予報です。

火山に関する情報として気象庁が発表する噴火警報・予報や火山ガス予報とは別のもので、降灰に特化した情報として発表されています。

引用:防災ノート

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火山灰とは?火山灰の影響・被害と降灰の防災対策は?

火山ガス予報

火山ガス予報とは、火山噴火によって有毒の火山ガスが放出された場合に、火山ガスの濃度が高まるおそれがある地域を知らせる予報です。

【参考】

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