防災の基礎知識

豪雨とは?集中・局地的・ゲリラ豪雨の違い、豪雨災害の被害の特徴!

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豪雨災害 対策 被害

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近年、日本各地で豪雨災害が頻発するようになり、ニュースなどで「豪雨」という予報用語を見聞きする機会が増えています。

豪雨災害による被害を最小限にするためには、まず、豪雨や豪雨災害による被害について理解し、その上で備えることが欠かせません。

しかし、「豪雨とは何か」について正しく理解している人は少なく、集中豪雨、局地的豪雨、ゲリラ豪雨との違いもあまり知られていません。

また、豪雨災害による被害についても、具体的な被害の内容まで理解している人は少ないものです。

この記事では、豪雨の概要(集中豪雨、局地的豪雨、ゲリラ豪雨の違いなど)、豪雨災害発生時の防災気象情報と自治体の対応、豪雨災害の被害の特徴について紹介します。

豪雨とは

豪雨とは、比較的短時間のうちに激しく多量に降る雨のことです。

言い換えると、短い時間で雨量が際立って多い雨が豪雨です。

日本では、6月頃から9月頃にかけて梅雨前線の停滞や台風の接近などの影響で豪雨が発生しやすく、河川氾濫や土砂災害、道路の冠水や住宅の浸水などの被害をもたらします。

集中豪雨と局地的豪雨

ニュースなどでは、豪雨以外に集中豪雨や局地的豪雨という単語が使用されています。

集中豪雨とは、複数の積乱雲が続けて通過することにより、数時間に100mmから数百mmの雨量をもたらす豪雨です。

局地的豪雨とは、単独の積乱雲が通過することにより、数十分という短時間に局地的(狭い範囲)に数十mmの雨量をもたらす豪雨です。

ただし、一般的には豪雨、集中豪雨、局地的豪雨を明確に区別することは少なく、豪雨や集中豪雨と表現しています。

気象庁の定義

気象庁では、雨の強さを表す用語として豪雨、集中豪雨、局地的豪雨を以下のとおり定義しています。

豪雨 著しい災害が発生した顕著な大雨現象。
集中豪雨 同じような場所で数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨。
局地的豪雨 急に強く降り、数十分の短時間に狭い範囲に数十mm程度の雨量をもたらす雨。「局地的な大雨」とも言う。

気象庁は、災害のおそれがある雨を大雨、著しい災害が発生した大雨を豪雨と呼んで使い分けています。

つまり、豪雨被害や豪雨災害などは、大雨を原因とする過去の災害にのみ使用されており、予報の段階で豪雨という単語が使用されることはないのです。

また、豪雨には雨量などに基づく定量的な定義がなく、「地域の年降水量の約10%の雨量を1日でもたらした」、「各地域で定めた雨量を超えた」などの場合に豪雨と呼ばれることが多くなっています。

ゲリラ豪雨と集中豪雨・局地的豪雨の違い

ゲリラ豪雨とは、突発的に発生して短時間のうちに局地的に降る強く激しい雨です。

通常、前線、低気圧、台風の接近などから予測することが困難な豪雨をゲリラ(奇襲などの変則的な戦闘行為)豪雨と呼びますが、集中豪雨と区別されず使用されることもあります。

予報用語には採用されておらず、集中豪雨や局地的豪雨が使用されています。

にわか雨とゲリラ豪雨(集中豪雨・局地的豪雨)の違い

にわか雨とは、急に振り出して短時間で止む雨です。

気象庁は、にわか雨を「降水が地域的に散発する一過性の雨。」と定義しています。

にわか雨は、急に降りだすところはゲリラ豪雨(集中豪雨や局地的豪雨)と似ていますが、必ずしも災害をもたらすような強く激しい雨とは限りません。

つまり、にわか雨とゲリラ豪雨の大きな違いは、雨量の違いです。

豪雨災害で発表される防災気象情報と自治体の対応

豪雨災害で発表される防災気象情報と自治体の対応を確認しましょう。

豪雨災害で発表される防災気象情報

防災気象情報とは、災害のおそれがある現象が発生した場合に気象庁が発表する情報です。

気象庁は、災害のおそれのある現象が予想される数日前から気象情報などを発表した上で、発生が予想される災害の危険度に応じて段階的に3つの防災気象情報を発表します。

気象注意報 雨、風、雪などの現象が原因で、災害が起こるおそれがある時に発表
気象警報 雨、風、雪などの現象が原因で、「重大な」災害が起こるおそれがある時に発表
特別警報 雨、風、雪、地震、火山噴火、津波などの現象が原因で、重大な災害が起こるおそれが著しく大きい時に、最大限の警戒を呼び掛けるために発表

気象注意報と気象警報は、原則として市区町村ごとに発表されます。

気象庁ウェブサイトでは、2017年5月以降、市区町村ごとに災害の危険度が高くなる時間帯を色分けして表示するサービスが開始されています。

また、豪雨災害発生時に発表されやすい防災気象情報は、以下のとおりです。

気象注意報 大雨、洪水、強風、波浪、高潮、雷
気象警報 大雨(土砂災害、浸水害)、洪水、暴風、波浪、高潮
特別警報 大雨(土砂災害、浸水害)、暴風、波浪、高潮

豪雨災害は台風などの影響で発生し、強い風や波を伴うことが多いため、大雨や洪水と同時に強風・暴風、波浪・高潮などの防災気象情報が発表されやすい傾向があります。

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豪雨災害発生時の自治体の対応

自治体は、防災気象情報を受けて、災害による被害が出る恐れが高い地域の住民に対し、避難情報を発令します。

避難情報には、人的被害が発生する危険度に応じて3つの段階があります。

避難準備・高齢者等避難開始 人的被害が生じる災害が発生するおそれがある場合
避難勧告 人的・物的被害が生じる災害が発生するおそれが高い場合
避難指示 人的・物的被害が生じる災害の危険が間近に迫っている場合

注意したいのは、避難準備・高齢者等避難開始です。

避難準備・高齢者等避難開始の避難情報は、高齢者、妊婦、乳幼児と一緒の人、障害のある人など避難に時間を要する人に「避難開始」を呼びかけ、それ以外の人に「いつでも避難できるよう避難準備を始めること」を呼びかける目的で発令されます。

つまり、同じ避難情報でも年齢や身体の状態などによって対応が異なるのです。

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豪雨災害で生じる被害

豪雨災害は、大きな人的・物的被害をもたらします。

豪雨災害による被害:洪水

洪水とは豪雨(大雨)などによって河川が増水・氾濫(河川氾濫)し、河川の水で陸地が水没または水浸しになる現象です。

河川から溢れ出した大量の水が陸地に流れ込むことで、広い範囲に住宅の浸水や建物の倒壊などの被害が生じます。

また、雨量や降雨期間、河川氾濫の発生場所や地形などによっては、流れ込んだ水が長期間陸地に溜まったままとなることもあります。

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豪雨災害による被害:内水氾濫

内水氾濫とは、豪雨(大雨)などによる多量の雨が下水道、側溝、排水路などのキャパシティを上回り、陸地に水が溢れて水浸しになる現象です。

内水とは、堤防内の陸地に降った雨のことです。

道路が舗装されている都市部においては、雨水が地面に浸透しにくいため、豪雨(大雨)が続くと雨量が排水量の処理容量を超えてしまい、内水氾濫が生じやすいものです。

豪雨災害による被害:住宅浸水

住宅浸水とは、洪水や内水氾濫により住宅が浸水することです。

地域内で相対的に低い位置にある住宅や、地下や半地下など道路面よりも低い箇所がある住宅が浸水被害を受けやすくなっています。

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豪雨災害による被害:土砂災害

豪雨(大雨)は、土砂災害を引き起こす危険もあります。

豪雨によって引き起こされる主な土砂災害は、以下のとおりです。

山崩れ 山腹や川底の石や土砂が、時速20~40km程度で下流へ押し流される現象
地すべり 斜面の一部または全部がゆっくりと下方へ移動する現象
がけ崩れ 急斜面やがけの地表に近い部分が緩んで崩れ落ちる現象
土石流 土砂が水と混ざって河川などに流れ込む現象
鉄砲水 突然、堰を切ったように急激に水が噴き出す現象

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豪雨災害による被害:その他

集中豪雨をもたらす積乱雲が突風や竜巻、雷などを発生させ、人的・物的被害が生じることもあります。

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参考:気象庁|予報用語

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