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地震の種類は?海溝型、内陸型、直下型の違い、横揺れと縦揺れの違いは?

地震の種類と特徴

ニュースなどで「直下型地震」や「海溝型地震」という用語を聞いたことはありませんか。

実は、地震には様々な種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。

防災の観点からは、地震の種類と特徴を理解し、住んでいる地域で起こり得る地震に備えることが大切です。

この記事では、地震の概要と地震の分類について解説します。

地震の種類(地震の分類)

地震とは、①地下の岩盤(地殻)が周囲から押されるまたは引っ張られることで断層ができ、断層を境界として岩盤がずれ動く現象、または、②岩盤がずれ動くことで生じる地面の振動です。

②の現象は正式には地震動と呼びますが、一般的には地震と呼ばれています。

地震のメカニズム

一般的に、地震のメカニズムはプレートテクトニクス説に基づいて説明されます。

プレートテクトニクス説では、地球の内部が中心部から内核、外格、下部マントル、上部マントル、地殻という階層構造になっており、地殻とその付近の上部マントルが硬い板状の岩盤十数枚(プレート)を形成して、地球の表面を覆っていると考えられています。

プレートは、その下を流れるマントルの上に浮かんで長い時間をかけてゆっくりと動き続けているため、プレート同士が衝突したりすれ違ったりする、あるプレートが別のプレートの下に沈み込むなどの現象が起こります。

そして、こうしたプレート同士の干渉が繰り返されるうちに境界にはひずみが蓄積し、その力で地震が発生します。

また、同じプレート内でも、周囲から力がかかって岩盤が耐えられなくなると断層ができ、岩盤がずれて地震が起こります。

プレート間地震とプレート内地震

地震は、発生する場所の違いによってプレート間地震とプレート内地震の2つに分類されます。

 名称 場所
プレート間地震

複数のプレートの境界で発生する地震

例:海溝型地震など

プレート内地震

同一プレートの内部にできた断層で発生する地震

例:内陸型地震など

プレート間地震とプレート内地震はそれぞれさらに細かく分類されますが、この記事では、2つの地震の代表的なものとして、海溝型地震と内陸型地震について解説します。

プレート間地震:海溝型地震

海溝型地震とは、プレート間地震のうち、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいる沈み込み帯(海溝やトラフなど)で、プレートの境界が歪みを受けることで生じる地震です。

大陸プレートは、その下に潜り込むように動く海洋プレートに引きずられて歪んでいきますが、耐え切れなくなると歪みのエネルギーが解放されて跳ね返り、地殻に急速なずれが生じて地震が発生します。

海溝型地震の特徴

海溝型地震は、海溝近くのプレートの境界(海溝やトラフなど)で発生するため、陸上の直下ではなく沿岸域が震源となります。

海洋プレートの沈み込みによる歪みが生み出すエネルギーは膨大であり、発生する地震はプレート内地震(内陸型地震)より大規模になる傾向があります。

震源が沿岸域のため、直下型と比較すると地震の揺れのエネルギーが緩和されますが、津波などによる被害をもたらすリスクがあります。

海溝型地震の揺れは、小さな縦揺れが起こった後に大きくて長い横揺れが起こるのが特徴です。

MEMO

海溝型地震の特徴

  • 長い周期の揺れが続く
  • 規模が大きい
  • 津波が起こるおそれがある
  • 一定の周期で繰り返す

海溝型地震の例

2011年3月11日に発生した東日本大震災が、日本で最大の海溝型地震ですが、その他にも多数発生しています。

  • 十勝沖地震
  • 根室半島沖地震
  • 東南海・南海地震など

また、発生が予想されている南海トラフ巨大地震も海溝型地震です。

MEMO
  • 海溝:海底の細長い凹状に深くなっているエリア(深さが6000m以上)
  • トラフ:細長い海底盆地(深さが6000m以下)

プレート内地震:内陸型地震

内陸型地震とは、プレート内地震のうち、プレート内にできた断層が急激にズレることで生じる地震です。

海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込むように進むことは海溝型地震のところで解説したとおりですが、海洋プレートに引きずられる力によって大陸プレートの岩盤に亀裂(断層)が形成されることがあります。

そして、海洋プレートが沈み込む力に耐えきれなくなると、断層を境に岩盤が急激にずれ動き、地震が発生します。

また、一度できた断層が修復されることはなく、地震が起きた後も再びずれ動くおそれがあります。

なお、約100万年の間に繰り返し活動しており、今後も活動することが推定される断層を「活断層」といいます。

日本では、多くの活断層が山地・盆地・平野などの境目にあり、内陸型地震が頻繁に起こることが予想されています。

内陸型地震の特徴

内陸型地震は、主に内陸部の活断層で発生する地震であり、プレート同士が干渉して起こる海溝型地震と比較すると規模が小さく、被害範囲も限られる傾向があります。

しかし、直下型地震となることが多い上に震源が浅いことも多いため、地震のエネルギーが強いまま地表へ達し、下から突き上げるような縦揺れによって甚大な被害をもたらします。

また、震源が近いため、地震発生から揺れが起こるまでの時間が極めて短く、予知が難しく地震速報が間に合いません。

つまり、ある日突然、何の前触れもなく強烈な揺れに襲われることになるのです。

防災の観点からは、突然発生する強烈な揺れにパニックを起こさず冷静な判断と行動ができるよう、平時から心積もりと備えを徹底しておくことが欠かせません。

MEMO

内陸型地震の特徴

  • 揺れは短い周期で短時間
  • 規模が小さい
  • 直下型かつ震源が浅い場合は強い揺れと甚大な被害をもたらしやすい
  • 予測困難

内陸型地震の例

代表的な内陸型地震が2005年1月17日に発生した阪神・淡路大震災です。

震源の深さが約16kmと浅く、大都市直下型地震として甚大な被害をもたらし、多くの人の命を奪いました。

その他の主な内陸型地震は、以下のとおりです。

  • 鳥取県西部地震
  • 新潟県中越地震
  • 能登半島地震など

直下型地震とは

直下型地震とは、大都市などの直下で発生する地震を指して用いられる単語です。

しかし、地震学上は、直下型地震という地震は定義されていません。

一般的には、内陸型地震のうち、都市部直下の浅い場所を震源とし、甚大な人的・物的被害をもたらす地震を直下型地震と呼びます。

内陸型地震は、海溝型地震と比較すると規模が小さく範囲も限定的ですが、震源が浅く突き上げるような縦揺れに襲われるため、都市部で発生した場合は被害が大きくなりやすいものです。

都市直下型地震としては、代表的な内陸型地震でもある阪神・淡路大震災を挙げることができます。

縦揺れ地震と横揺れ地震

地震の揺れ動きは、縦揺れと縦揺れの2種類に分類されます。

横揺れ地震

横揺れ地震とは、横方向(水平方向)の揺れが発生する地震です。

激しい横揺れに何度もさらされることで古い家屋が倒壊し、屋内も左右に揺れて家具などが倒れます。

防災の観点からは、倒れたり滑ったりする家具は固定して玄関までの通路以外に置き、窓ガラスには飛散防止フィルムを貼り、食器棚や本棚は中身が落ちないよう鍵を付けるなどの対応が求められます。

縦揺れ地震

縦揺れ地震とは、下から上に突き上げるような揺れが発生する地震です。

直下型地震に多い揺れで、免振技術を施した最新の家屋でも倒壊する可能性があります。

屋内では家具が跳ね上がり、人や物にぶつかるおそれがあるため非常に危険です。

防災対策は横揺れ地震と同じですが、家具の固定は、特に念入りに行っておく必要があります。

【参考】