除雪作業中の事故防止!屋根の雪下ろしに役立つ雪降ろしグッズは?

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除雪作業 雪下ろし

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雪害による被害と聞くと、雪崩や吹雪をイメージする人が多いものです。

しかし実は、雪害で死者が最も多いのは除雪作業中の事故です。

除雪作業は、雪が降る地域で暮らす人にとっては雪から身を守るための大切な作業ですが、その作業によって多くの命が失われているのです。

この記事では、雪害による被害状況、除雪作業中に多い事故、雪下ろしの事故を防ぐ対策について紹介します。

雪害による被害状況

まず、2016年度と2017年度における雪害による死者数を確認しておきましょう。

原因 2016年度 2017年度
雪崩 10(1) 1(0)
除雪中 45(30) 102(86)
落雪 5(4) 5(4)
家屋倒壊 2(1) 2(2)
その他 3 6(1)
合計 65(36) 116(93)

参考:今冬の雪による被害状況等|総務省消防庁

※カッコ内は65歳以上の人数です。

※いずれも11月1日~翌年3月31日までの死者数です。

雪害による死亡は、除雪作業中が最も高く、65歳以上の高齢者に多いことが分かります。

2017年度は、雪害による死者全体の実に88%が除雪作業中に亡くなっています。

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除雪作業(雪下ろし)中に多い事故

除雪作業中の事故としては「屋根からの転落」がイメージしやすいですが、それ以外にも様々な原因で事故が発生しています。

屋根から転落

除雪作業中の事故で最も多いのが、屋根からの転落です。

屋根に積もった雪を取り除く作業中に、誤って屋根から落下してしまうのです。

日本の家屋の屋根は斜めに傾いていることが多くバランスを取るのが難しく、積もった雪に足をとられてバランスを崩し、転倒しやすいものです。

また、雪で屋根の境界が見えずに踏み外す、積雪が滑り落ちるのに巻き込まれて転落するなどの事故も少なくありません。

屋根からの落雪

屋根に積もった雪が落下して人に当たる事故も頻発しています。

屋根の上に堆積した雪は想像している以上に重く、当たりどころが悪いと命の危険があります。

雪の種類 1㎥あたりの重さの目安
新雪 50~150kg
小締り雪 150~250kg
締り雪 250~500kg
粗目雪 300~500kg

新雪でも1㎥あたり50~150kgの重さがあり、頭などに直撃すると致命傷になりかねません。

落雪による事故として多いのは、家の周りの除雪作業中に屋根に積もった雪がまとまって落ちてくるケースです。

水路や溝への転落

雪が積もると、雪の下が地面なのか水路や溝などなのか目で見て確認することができなくなります。

そのため、地面だと思って歩いたところに水路などがあり、転落してしまう事故が後を絶ちません。

除雪機に巻き込まれる

大量の雪を除雪する場合に役立つのが除雪機です。

しかし、除雪機は、使い方を間違えると使用者や周りの人を危険にさらすリスクがあります。

除雪機の事故として多いのは、雪詰まりを起こした除雪機について、エンジンを止めずに雪を取り除こうとして巻き込まれてしまうケースです。

除雪機の大きさや巻き込まれた部位にもよりますが、多くの場合は深刻なケガをして、最悪、死亡します。

除雪中の急性疾患

除雪作業は、重労働な上に、雪が降る期間は日常生活の一部として毎日こなさなければなりません。

そのため、除雪作業中に体調を崩す人が毎年報告されています。

特に、高齢者に多い傾向があります。

除雪作業(雪下ろし)中の事故対策

除雪作業(雪下ろし)中の事故対策を見ていきましょう。

出典:安全な除雪作業をするためのチェックリスト|国土交通省国土政策局地方振興課

除雪作業(雪下ろし)の原則

除雪作業は、2人以上で行うことが大原則です。

2人以上で共同作業するかこまめに声を掛け合うことで、誰かが屋根から転落したり体調を崩したりしたりしたときにすぐ気づき、適切な対応をとりやすくなります。

理想的なのは地域住民が一斉に除雪作業を行うことですが、難しい場合は家族や近隣住民に声をかけて作業を行います。

どうしても1人で作業せざるを得ない場合は、除雪作業を1人で行うことを近くに住む人に伝え、携帯電話を持って作業してください。

 

安全な装備(除雪作業グッズ・雪下ろしグッズ)を準備する

除雪作業時には、作業に適したグッズを準備してください。

装備 必要な機能 価格の目安
服装 濡れにくく動きやすい  
ヘルメット 頭にフィットする 2,000円~
ゴム手袋 突起付きの滑りにくい 500円~
ゴム長靴 滑りにくく底が厚くない 1,000円~
安全帯 幅広で締まりにくい 5,000円~
命綱 滑りにくく緩みにくい 5,000円~
アンカー 屋根の材質などによる

10万円~

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(工事費込)

携帯電話 充電済み  
スコップ 軽くて持ち運びやすい 2,000円~
スノーダンプ 軽くて持ち運びやすい 5,000円~
スプレー 雪の付着を防ぐ 1,000円~

命綱、安全帯、アンカーは雪下ろし作業で必要になります。

命綱は、滑りにくく緩みにくいザイル(登山用のロープ)や麻製のロープを使用します。

トラロープ(建設現場で使用されるナイロン製の黄色と黒色のロープ)は、滑りやすい上に強く引っ張ると伸びるため、命綱には使用できません。

アンカーは、降雪前に設置しておく必要がありますが、安全に設置するには知識と技術が必要なので、難しいと感じたら業者に依頼してください。

天候に注意

晴れて気温が急上昇すると、雪が緩んで屋根の雪が落下するおそれがあります。

特に、晴れた日の午後は落雪のリスクが高くなるため、注意が必要です。

除雪作業は「高いところから低いところ」の順番で行う

除雪作業は、高いところから低いところへと順番に行うのが基本です。

地面の除雪作業中に屋根からの落雪や氷柱(つらら)の落下による事故を防ぐため、まずは、高いところの雪を取り除きます。

2人以上で屋根の上の雪下ろしと地面の除雪作業を分けて行う場合、雪下ろしをする人は、地面で作業中の人の位置をこまめに確認し、地面の除雪作業をする人は、できるだけ家屋などと距離のある場所から作業することが大切です。

屋根の雪下ろしはポイントを押さえて行う

屋根の雪下ろしには、注意すべきポイントがあります。

屋根に登る前から順番に確認していきましょう。

屋根に登る前

屋根に登る前に、はしごを掛ける位置、アンカーの位置、雪を落とす位置を決めます。

雪止めのない勾配屋根の雪下ろしは危険なので、降雪前に雪止めを設置しておく必要があります。

設置を忘れていた場合は、無理をせずに除雪作業業者に依頼してください。

雪を落とす位置の近くに割れ物など破損する可能性のある物が置かれている場合は、あらかじめ取り除きます。

はしごの掛け方と登り方

使用するはしごは、軒先よりも60cm以上長いものを準備します。

使用時は、軒または棟の位置にまっすぐ立てかけて、はしごの足元を十分に固定し、ヘルメットを着用した人がはしごを支えてください。

雪下ろしをする人は、ゴム長靴の底に付着した雪を取り除いた上ではしごを登ります。

スコップやスノーダンプなどは、屋根に登った後で引きあげてください。

屋根の上での作業

屋根に登ったら、命綱をアンカーにつなぎ、屋根の上から転落しない長さに調節して安全帯にもやい結びで固定します。

その後、軒先の位置を確認し、移動する範囲を決めた上で雪下ろし作業を始めます。

屋根の雪を10~20cm程度残しておくと、雪が滑り止めの役目を果たしてくれ、滑落のリスクを低くすることができます。

屋根の雪庇(せっぴ、雪がひさし状に張り出した状態)を落とす場合は、落とす先に人がいないことを確認してください。

 

除雪する場所やその近辺の形状や状況を把握しておく

水路や融雪槽への転落などを防止するには、除雪する自宅などの建物の形状や、その周辺にある水路、融雪槽、置かれた物の位置などをあらかじめ把握しておくことが大切です。

記憶に地震がない場合は、自宅や周辺の写真を撮っておき、降雪後の景色と見比べながら慎重に移動してください。

また、スノーダンプに雪を乗せすぎるとバランスを崩しやすくなるため、自分の体格や体力に応じて一度に運ぶ雪の量を調節することも心がけてください。

転落時に頭を保護するため、ヘルメットは必ず着用しておいてください。

除雪機の正しい使用方法を把握しておく

除雪機の事故を防ぐためのポイントは、以下のとおりです。

除雪機の事前点検

除雪機を使用する前に、安全装置や作業灯の作動状況、雪かき棒の装備などを確認し、故障している場合などは修理しておきます。

雪が降り始める季節に入ってからでは修理が間に合わないことが多いため、余裕を持って点検しておくことが大切です。

服装

使用者が転倒したり、衣服が除雪機に巻き込まれたりして起こる事故をなくすためには、使用時の服装にも注意する必要があります。

滑り止めのついたゴム長靴を履き、マフラーなど巻き込みの危険がある物を着用しないようにしましょう。

始業点検

使用前にも、改めて除雪機の装置を点検します。

雪を取り込むオーガ、雪を吐き出すシューター、雪を吐き出すための動力装置であるブロアなどを確認しておきます。

周囲に人がいないことを確認する

除雪機から吐き出された雪が周囲の人に当たる事故を防ぐために、周りに人がいないことを事前に確認した上で除雪機を使用してください。

近くに建物がある場合も、吐き出された雪で窓ガラスが割れるリスクなどがあるため、注意が必要です。

雪詰まりはエンジンを切って雪かき棒で行う

除雪機に雪が詰まった場合、エンジンを切って安全を確かめた上で、雪かき棒を使用して雪を取り除きます。

エンジンを切らずに雪かき棒を使用したり、エンジンを切った後に素手で雪を取り除いたりするのは非常に危険です。

後進時に注意

除雪機を更新させるときは、障害物や人の有無に注意が必要です。

バランスを崩して転倒したところを轢かれたり、除雪機と建物の間に挟まれたりする事故が発生しています。

傾斜面は前進のみ

除雪機は、思っている以上に簡単に横滑りや横転をします。

傾斜面を進むときは、傾斜に向かって前進するようにしてください。

除雪機の傍を離れるときはエンジンを切る

除雪作業を中断する場合、平坦な場所に除雪機を止め、エンジンを切ってください。

 

十分な準備運動と無理をしないという意識

除雪作業は、重労働です。

事前に十分な準備運動を行い、体をほぐしておきましょう。

また、作業中も無理をせずに休憩や水分補給をして、疲れを感じたら周囲の人の変わってもらうなどして対応しましょう。

特に、高齢者、持病や障害がある人などは注意が必要です。

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