災害を知って、備えて、生き抜く!

RISCAD(リレーショナル化学災害データベース)とは?

RISCAD リレーショナル化学災害データベース

過去の災害事例は、類似の災害への対策を検討したり防災計画を策定したりするために必要不可欠です。

しかし、災害は世界各地で頻繁に発生しているため、闇雲に探しても防災対策に役立つ事例に行きつくことは難しいものです。

RISCAD(リレーショナル化学災害データベース)は、化学災害を中心とする事例や原因物質などを簡単かつ詳細に検索できるデータベースであり、化学災害などの対策への活用が期待されています。

この記事では、RISCADの概要、特徴、使い方について解説します。

RISCAD(リレーショナル化学災害データベース)とは

リレーショナル化学災害データベースとは、国立研究開発法人産業技術総合研究所が、過去に発生した化学災害などを整理し、化学災害事例や原因物質などを検索できるようにしたデータベースです。

一般的には、英語表記「Relational Information System for Chemical Accidents Database」の頭文字を並べて「RISCAD(リスキャド)」と呼ばれます。

防災対策の基本は、過去に発生した災害の分析によって災害発生原因や背景とその対策を見いだし、それを具体的な防災対策に反映させるとともに、関係機関と共有して連携を強化することです。

そのため、過去に発生した災害に関する情報は防災対策にとって必要不可欠なものです。

RISCADは、化学災害を中心とした災害事例を簡単に検索することができ、化学災害などに備えるための基礎情報として活用することができます。

MEMO

化学災害:化学兵器や化学物質などを原因とする災害(松本サリン事件、地下鉄サリン事件など)

RISCAD(リレーショナル化学災害データベース)に収録される情報

RISCADは2002年から公開されており、以下の情報が収録されています。

国立研究開発法人産業技術総合研究所が蓄積した

  • 経済産業省所管の火薬類、高圧ガス関連の災害事例
  • 消防法危険物関連災害事例
  • その他の化学プラント関連災害事例

これらの災害事例について災害ごとに時系列で整理するとともに、「事故分析手法PFA」で分析した事故進展フロー図、関連化学物質の危険性情報、化学プロセスフローなどが関連づけてリンクされています。

  • 収録期間:1949年10月28日から(随時更新)
  • 収録事例件数:7418件(2019年1月23日時点)
  • 収録物質件数:5600件

RISCAD(リレーショナル化学災害データベース)の特徴

RISCADでは、化学災害を中心として災害の経過が時系列で整理されているため、災害の発生から収束までの流れ(いつ、どこで、どのような災害が発生し、どのような過程を経て、どのように収束したかなど)を簡単に確認できます。

事例の一部には事故進展フロー図が添付されており、このフロー図を確認することで災害の流れや分析結果が一目で分かります。

また、検索方法も防災対策を意識して工夫されています。

例えば、検索項目が階層化・キーワード化されていることや、人的被害(死亡、負傷、中毒)の規模(人数)や工程・装置・物質で検索できることなどが特徴です。

 
 

こうした検索方法の工夫により、規模ごとの検索や類似した災害の検索などが容易になり、防災対策を検討する上で有用な材料を得ることができます。

MEMO

国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研):日本の産業や社会に役立つ技術の創出とその実用化、革新的な技術を事業化するための橋渡しなどを行う日本最大級の公的研究機関

RISCAD(リレーショナル化学災害データベース)の使い方

RISCADの使い方を確認しておきます。

RISCADの閲覧方法

ネット検索で「RISCAD」または「リレーショナル化学災害データベース」と入力すれば、RISCADのウェブサイトが表示されます。

RISCADの使い方

RISCADウェブサイトを表示したら、以下の手順で検索します。

  1. トップページの上部にあるタブ「事例検索」をクリック
  2. 条件を設定する項目(発生年月日、発生国/県、検索キーワード、人的被害(死亡、負傷、中毒)、工程、装置)にカーソルを合わせる
  3. 設定項目別に条件を選択(工程と装置は当てはまる分類を選択)
  4. 検索方法を選択
  5. 検索結果の表示方法を選択(事故進展フローあり、附帯情報あり、PDFあり)
  6. 検索開始ボタンをクリック

以上の手順を踏むことで、検索条件に当てはまる過去の災害事例が一覧形式で表示されます。

一覧の中から詳細を知りたい災害の事例ID(左端)をクリックすると、以下の情報を確認できるようになります。

  • 事例ID
  • 発生年月日・発生時刻
  • 事故名称
  • 発生国・地名
  • 発生業種
  • 最終事象
  • 人的被害(死亡数、負傷者数、中毒者数、不快被害者数)
  • 被害事象(環境、物損など)
  • 被害金額
  • 事故概要
  • 環境条件(天候、気温、風向き、風速)
  • 工程
  • 製造
  • 関連物質
  • 対応
  • 教訓
  • 主な出展

(以下、検索画面で選択した場合のみ)

  • 附帯情報
  • フロー図
  • PDR

【参考】