災害を知って、備えて、生き抜く!

災害弔慰金とは?災害障害見舞金とは?根拠法律と支給要件・支給額は?

災害弔慰金

災害が発生すると多くの死傷者が出て、その何倍もの数の人が遺族となります。

また、災害の影響で精神や身体に重度の障害が残る人も少なくありません。

災害弔慰金は災害で死亡した人の遺族に、災害障害見舞金は災害で重度の障害を負った人に支給される金銭です。

この記事では、災害弔慰金と災害障害見舞金の概要、対象となる災害、支給要件、支給額について解説します。

災害弔慰金とは

災害弔慰金とは、一定規模以上の災害によって死亡した人の遺族に支給される金銭です。

災害弔慰金の根拠法律

災害弔慰金は、災害弔慰金の支給等に関する法律に規定されています。

市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、条例の定めるところにより、政令で定める災害(以下この章及び次章において単に「災害」という。)により死亡した住民の遺族に対し、災害弔慰金の支給を行うことができる。

(災害弔慰金の支給等に関する法律第3条第1項)

「政令で定める災害」とは、「災害弔慰金の支給等に関する法律施行令」に規定された「1つの市町村(特別区を含む)の区域内において生じた住居の被害が内閣総理大臣が定める程度以上の災害その他これに準ずる程度の災害として内閣総理大臣が定めるもの」です。

つまり、地震、台風、豪雨、津波などの自然災害で一定の被害が出た場合に、災害弔慰金が支払われるのです。

災害弔慰金の対象となる災害

災害弔慰金の対象となるのは、以下の要件を満たす自然災害です。

  • 1市町村において住居が5世帯以上滅失
  • 都道府県内において住居が5世帯以上滅失した市町村が3以上
  • 都道府県内において災害救助法が適用された市町村が1以上
  • 災害救助法が適用された市町村をその区域内に含む都道府県が2以上

災害弔慰金を受給できる遺族

災害彫金を受給できるのは、原則として、死亡者の配偶者、子、父母、孫、祖父母です。

ただし、東日本大震災後に法律が改正され、死亡者の兄弟姉妹についても、死亡者が死亡した当時、死亡者と同居していた、または、生計を同一にしていた場合は受給対象とされました。

支給順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順です。

災害弔慰金の支給額

災害弔慰金の支給額は、死亡者が被災前に世帯の生計維持者であったか否かによって異なります。

生計維持者であった 500万円
生計維持者ではなかった 250万円

災害弔慰金は、国が2分の1、都道府県が4分の1、市区町村が4分の1ずつ負担する決まりです。

災害関連死について

災害関連死とは、災害の直撃による被害ではなく、避難途中や避難後などに死亡した人の死因につき、災害との因果関係が認められるものです。

災害関連死の疑いがある場合、自治体が医師や弁護士などを構成員とする審査会を設置し、災害関連死と認められる場合にはその遺族に災害弔慰金が支給されます。

支給申請

支給申請は、死亡した被災者の被災当時の住所地の市区町村役場に行います。

災害弔慰金請求書の他、被災状況によって各種資料を添付する必要があります。

通常は、以下のような事情が分かる資料の提出を求められます。

  • 死亡者(行方不明者)の氏名、性別、生年月日
  • 死亡(行方不明)の年月日、死亡の状況
  • 死亡者(行方不明者)の遺族に関する事項
  • 支給の制限に関する事項
  • 市区村長が必要と認める事項

支給が制限される場合

災害による死亡が被災者の故意や重大な過失によるものの場合などは、支給が制限されることがあります。

 

 

災害障害見舞金とは

災害障害見舞金とは、災害によって精神または身体に重度の障害を負った人に支給される金銭です。

災害障害見舞金の根拠

災害障害見舞金の根拠法律も、災害弔慰金の支給等に関する法律です。

市町村は、条例の定めるところにより、災害により負傷し、又は疾病にかかり、治つたとき(その症状が固定したときを含む。)に精神又は身体に別表に掲げる程度の障害がある住民(次項において「障害者」という。)に対し、災害障害見舞金の支給を行うことができる。

(災害弔慰金の支給等に関する法律第8条第1項)

「別表に掲げる程度の障害」とは、以下のような障害のことです。

一 両眼が失明したもの
二 咀嚼そしやく 及び言語の機能を廃したもの
三 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
四 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
五 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
六 両上肢の用を全廃したもの
七 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
八 両下肢の用を全廃したもの
九 精神又は身体の障害が重複する場合における当該重複する障害の程度が前各号と同程度以上と認められるもの
引用:災害弔慰金の支給等に関する別表(第8条関係)

災害障害見舞金の対象となる災害

災害弔慰金の対象となる災害と同じです。

災害障害見舞金を受給できる人

災害によって負傷または病気になり、上記別表に掲げる程度の障害を負った人です。

障害の程度については、医師の診断書などから判断されます。

災害障害見舞金の支給額

災害によって障害を負った人が、被災前に世帯の生計維持者であったか否かによって金額が変わります。

生計維持者であった 250万円
生計維持者ではなかった 125万円

支給申請

支給申請は、災害によって障害を負った人の被災当時の住所地の市区町村役場に行います。

災害障害見舞金請求書と医師の診断書の他、被災状況によって以下の事情が分かる資料を添付しなければなりません。

  • 障害者の氏名、性別、生年月日
  • 障害の原因となる負傷、または、疾病の状態となった年月日、負傷または疾病の状況
  • 障害の種類と程度に関する事項
  • 支給の制限に関する事項
  • 市区村長が必要と認める事項

支給が制限される場合

障害を負った原因が、障害者の故意または重大な過失によるものである場合などは、支給が制限されます。

【参考】