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NHKのソルトとは?SNS情報を防災・減災に活用?

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ソルト SoLT

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近年、災害発生時にソーシャルメディアが大きな役割を果たすようになっています。

家族の連絡や安否確認、緊急救助要請、情報収集といった様々な場面で活用されており、災害発生時の必須ツールと言っても過言ではなくなっています。

一方で、フェイクニュースや安易な誤情報の拡散など、ソーシャルメディアならではの問題や課題に対する指摘もあり、その活用方法について模索が続いています。

そんな中、2013年10月、NHKが発足させたプロジェクトチームが「ソルト」です。

いったいどのようなプロジェクトで、防災や減災にどう活用されているのでしょうか?

この記事では、ソルトの概要と防災・減災への活用について紹介します。

ソルト(SoLT)とは

ソルトとは、NHKが立ち上げた、Twitterなどのソーシャルメディアを24時間体制で監視するプロジェクトチームです。

正式名称は「Social Listening Team(ソーシャルリスティングチーム)」で、略して「SoLT(ソルト)」です。

ソーシャルリスティング(ソーシャルリスニング)とは、マーケティング手法の一つで、ソーシャルメディア上の書き込み(日常的な会話、投稿、拡散など)から利用者の生の声を収集・分析することです。

サービスの評価や評判の把握と改善、トレンド予測と新製品開発などを目的として企業が用いることが多い手法ですが、近年は、NHKをはじめ、様々な分野で活用されるようになっています。

ソルト(SoLT)の構成と活動

ソルトは、NHKのデスクと契約スタッフ(大学生など)などで構成されるチームです。

スタッフが数人ごとのチームを組み、24時間365日交代でソーシャルメディアから事件や事故、災害などに関する有益と思われる情報を収集します。

チームが有益と判断して抽出した情報はデスクが確認し、必要に応じて担当部や地方局に取材を要請して報道につなげます。

似たようなチームを作っている報道局は他にもありますが、デスクとチームの距離が近く、情報収集から報道までの時間が早いことがソルトの特徴です。

また、報道につなげる以外にも、フォロワー数が66万人弱(2017年2月時点)もいるNHKの防災関係の公式Twitterアカウント「NHK生活・防災」や、ニュース番組で情報発信・紹介を行っています。

ソルト(SoLT)が立ち上げられるきっかけ

大規模災害発生時には、Twitterをはじめとするソーシャルメディアへの膨大な書き込み(ソーシャルビッグデータ)が重要な情報源になります。しかし、東日本大震災当時の報道機関には、ソーシャルビッグデータから迅速に有益な情報を選び出し(情報収集)、信ぴょう性や著作権を確認して(分析)、報道につなげるだけのテクニックやノウハウが不足していました。例えば、Twitterをチェックして情報収集する人手が足りず、ソーシャルビッグデータを収集する設備や機材もなく、情報が集まってもその信ぴょう性を確認したり、円滑に報道に結び付けたりするノウハウがありませんでした。

こうした反省を踏まえ、ソーシャルリスティング専門のチームとしてソルトが結成されることになりました。

2012年秋に行われた「震災ビッグデータプロジェクト(震災発生から一週間のTwitterのツイートなどを分析するプロジェクト)」により、ツイートを一定基準で選別した上で、人の目で判断する方法が一番効率的だという結果が得られたことや、海外メディアがすでに取材ツールとしてTwitterを活用していたことも、影響しています。

ソルト(SoLT)の効果

ソルトは、2013年10月から現在まで、災害や事故や事件などで成果を上げており、災害発生時にも様々な効果を発揮しています。

  • 有益な情報を迅速に収集できる
  • 現地取材では知り得ない情報を収集できる
  • 信ぴょう性が高い情報を発信できる
  • 広い範囲に情報を発信できる

ソルト(SoLT)の効果:有益な情報を迅速に収集できる

ソーシャルメディアが登場する前の取材と言えば、被災地まで移動してカメラに撮ったり、被災者にインタビューしたり、現地へ行けない場合は電話で取材したりしていました。

しかし、ソーシャルメディアの発達に伴い、災害発生直後から被災者が次々と災害や被害、安否や救助要請などの情報を発信するようになり、中には、詳細な状況を記したテキストに写真や位置情報が添付されたものもあります。

ソルトが機能していることで、被災地へ取材しに行くよりも迅速に、ソーシャルメディアから災害に関する収集することができます。

ソルト(SoLT)の効果:現地取材では知り得ない情報を収集できる

現地取材で収集できる情報は限りがあります。

例えば、倒壊した家屋に閉じ込められている人や洪水で屋根の上に取り残されている人にインタビューすることはできませんし、地震で道路が崩壊すると避難所へ到着することもできません。

一方で、ソルトは、閉じ込められている人もTwitterで緊急救助を要請や、崩壊した道路の先にある避難所にいる人が発信した現地の情報をリアルタイムでキャッチすることができます。

このように、ソルトは、取材が困難な人や場所の情報を迅速に収集することができます。

ソルト(SoLT)の効果:信ぴょう性が高い情報を発信できる

ソーシャルメディアで発信される情報の課題の一つが信ぴょう性です。

誤った情報が拡散されたり、古い情報が最新の情報のように伝えられたりすることで、被災者が混乱してしまい、時に対人トラブルを引き起こすこともあります。

ソルトが収集した情報は、すぐ拡散されるのではなく、デスクが確認し、担当部や地方局が取材を行った上で報道されます。

そのため、リツイートなどによる拡散に比べると時間はかかりますが、信ぴょう性の高い内容を報道することができます。

ソルト(SoLT)の効果:広い範囲に情報を発信できる

ソルトが収集した情報は、必要な取材を経て報道されるので、日本全国の広い範囲に発信することができます。

また、情報によっては、世界各国のメディアで取り上げられることもあります。

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