災害と気象警報・注意報

竜巻とは?竜巻注意情報発表時の避難、竜巻と台風の違いは?

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竜巻 原因 台風 違い

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竜巻は、猛烈な風を伴って発生した地域に大きな人的・物的被害をもたらす自然現象です。

気象庁では、気象情報の一つとして「竜巻注意情報」を設定しており、竜巻発生時に発表して注意喚起を行っていますが、竜巻の被害の大きさにはついてはあまり知られておらず、「台風の規模が小さいもの。」、「発生してもすぐ消滅するから近くにいなければ安全。」といった誤解をしている人が少なくありません。

竜巻とはどのような現象で、具体的にどのような被害が出るのでしょうか?

また、竜巻注意情報が発表されたら、どのように対応すればよいのでしょうか?

このページでは、竜巻が発生する原因、竜巻発生時(竜巻注意情報発表時)の避難方法、竜巻と台風の違いについて紹介します。

竜巻とは

竜巻とは、積乱雲に伴う上昇気流によって発生する、激しい空気の渦巻きのことです。

竜巻は、積乱雲から地上へと垂れ下がるような漏斗(ろうと)状もしくは柱状の雲を伴うことが多くなっています。

災害をもたらす自然現象の中では、規模(被害域)が直径数十mから数百mと小さく、発生時間も短いですが、暴風を伴って局地的に大きな被害を与えます。

規模や発生地域によっては、暴風によって鉄筋コンクリートの建物を崩壊させたり、人や木、車などを空中に巻き上げたりすることもあり、とても危険です。

積乱雲の動きに伴って移動し、まれですが時速100kmを超える高速で移動することもあります。

突風の種類

竜巻は、「突風」という自然現象の一つに分類されます。

突風には、竜巻の他にダウンバースト、ガストフロント、じん旋風などが含まれています。

  • ダウンバースト:積乱雲からの下降気流が地表に衝突することで水平に吹き出す空気の流れ(円形や楕円形に広がりやすい)
  • ガストフロント:積乱雲の下にできた冷たい空気の塊が、温かい空気の方へ流れ出すことによって生じる空気の流れ(竜巻よりも広範囲に広がりやすい)
  • じん旋風(せんぷう):地表付近の暖かい空気が上昇することで発生する空気の流れ(旋風)のうち、砂塵(さじん)を伴うもの

竜巻と台風の違い

竜巻と混同されやすい自然現象に台風があります。

竜巻と台風の違いは、発生のメカニズム、被害が及ぶ範囲、規模、発生時間などです。

竜巻と台風の違い1:発生のメカニズム

台風とは、熱帯(低緯度地域)の海上で発生した熱帯低気圧のうち、①北西太平洋もしくは南シナ海上に存在し、②低気圧域内の最大平均風速が17メートル/秒(34ノット、風速8)を超える巨大な空気の渦です。

引用:防災ノート

一方で、竜巻は、「積乱雲に伴って発生する、激しい空気の渦巻き」であり、台風とは発生のメカニズムが違います。

竜巻と台風の違い2:被害が及ぶ範囲

台風は、長距離を移動して広範囲に大きな被害をもたらします。

一方で、竜巻は、台風と比べると極めて局地的で、被害が及ぶ範囲も限定的です。

竜巻と台風の違い3:規模や発生時間

竜巻は、台風と比べると規模がとても小さく、発生時間も短くなっています。

竜巻注意情報とは

竜巻注意情報とは、発達した積乱雲が接近して突風(竜巻、ダウンバースト、ガストフロントなど)が発生する危険性が高い場合に、気象庁が発表する気象情報です。

竜巻「注意報」だと思われがちですが、竜巻「注意報」です。

気象庁は、以下の場合に竜巻注意情報を発表します。

  • ある地域について、竜巻発生確度ナウキャストで発生確度2となった場合
  • 発達した積乱雲や竜巻などの目撃情報から竜巻などが発生する危険性が高いと判断した場合

平成26年9月以降は、全国の気象庁の職員が竜巻の発生を確認した場合、目撃情報等を盛り込んで注意を呼び掛ける運用が行われるようになっています。

竜巻注意情報の有効期間は、発表された時から1時間です。

竜巻発生確度ナウキャストとは

竜巻発生確度ナウキャストとは、竜巻の発生する可能性の程度について、10km四方のエリアごとに解析した結果を公表する仕組みです。

竜巻発生確度ナウキャストでは、現在の竜巻発生状況と1時間後の予測(いずれも10分ごとに更新)を確認することができます。

竜巻の発生確度を発生確度1(的中率1~7%、捕捉率約80%)と発生確度2(的中率7~14%、捕捉率50~70%)で表しており、発生確度2が現れた地域に竜巻注意情報が発表されることになっています。

なお、捕捉率とは、竜巻などを予測する確率であり、発生確度1の捕捉率約80%は「見逃してしまう竜巻などが20%程度」ということです。

発生確度2は、発生確度1よりも予測の的中率が高い一方で、捕捉率が低くなっています。

竜巻の発生確度ナウキャスト

竜巻からの避難方法

竜巻は、災害をもたらす自然現象の中では、規模が小さく発生時間も短いものの、高速で移動したり、周囲の物を巻き上げたりするため、発生した場所によっては大きな人的・物的被害をもたらします。

竜巻の前兆と気象予報

竜巻対策としては、まず、竜巻の前兆について理解しておくことが大切です。

  • 雷が鳴り始めた
  • 突然、冷たい風が吹き始めた
  • 大きな風音が聞こえた
  • 漏斗状の雲ができている(積乱雲から地上に雲の柱ができている)
  • 物が上空に巻き上げられるのが見えた
  • 耳がツーンとする

また、気象予報をこまめにチェックし、竜巻が発生しやすい天気になっていないかどうかを確認しておくことも重要です。

気象予報で以下の文言が使用されている場合は、要注意です。

  • 「大気の状態が(非常に)不安定」
  • 「雷を伴う(大雨など)」
  • 「竜巻などの激しい突風」
  • 「竜巻注意情報が発表」

竜巻発生時の避難1:屋内にいる場合

竜巻発生時の避難については、屋内にいる場合と屋外にいる場合に分けて考える必要があります。

竜巻発生時に屋内にいた場合は、以下のことに注意してください。

  • ドアや窓のない(もしくは少ない)部屋に移動する
  • ドア、窓、カーテン、雨戸などを閉め、それらからできるだけ離れる
  • 建物の1階もしくは地下に移動する
  • 机やテーブルの下に身を隠す

屋内にいる場合、注意すべきなのは、竜巻に巻き上げられた物がドアや窓のガラスを突き破って屋内に入ってきたり、強風の影響でガラスが割れたりしてケガをすることです。

ドアや窓のない部屋に移動し、机などで身を守るのが理想ですが、難しい場合は、できるだけドアや窓が少ない場所へ移動し、それらからできるだけ離れた場所に移動しましょう。

また、竜巻の被害は高い場所の方が大きくなる傾向があるので、建物の1階や地下に移動するのも有効な避難方法です。

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竜巻発生時の避難2:屋外にいる場合

竜巻発生時に屋外にいた場合の避難方法は、以下のとおりです。

  • 屋内や物陰など、竜巻に巻き上げられた物から身を守ることができる場所へ移動する
  • 身体を屈め、両腕で頭を守る
  • 木、看板、電柱、プレハブ住宅、街灯などのそばから離れる

屋外にいる場合に最も重要なのは、竜巻に巻き上げられた物(飛散物)から身を守ることができる場所へ移動することです。

それが難しい場合は、竜巻に巻き上げられる物がなるべく少ない場所で身を屈め、頭を守ります。

竜巻発生時には雷も発生することが多いため、屋外で竜巻や雷に遭遇した場合に備え、雷しゃがみを覚えておきましょう。

雷しゃがみとは、落雷から身を守るための姿勢のことです。

山登りをする人の間では落雷対策の基本として知られていましたが、最近は、SNSで話題になり、一般にも広く知られるようになってきました。

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参考:気象庁|竜巻注意情報・竜巻発生確度ナウキャストの解説

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