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融雪洪水とは?春先に起こる河川氾濫の防災対策は?

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春は、のどかで穏やかなイメージを抱きがちですが、実は、様々な自然災害が発生して被害が出やすい季節でもあります。

春に発生する自然災害の一つが融雪洪水です。

雪に関する災害としては雪崩(なだれ)が知られていますが、融雪洪水も大きな被害を雪関連の災害の一つです。

この記事では、融雪洪水の概要と防災対策について解説します。

融雪洪水とは

融雪洪水とは、融雪機における急な気温上昇などの影響で、流域内の積雪が大量に融けて河川に流れ込み、河川の水位が上昇して発生する洪水です。

降水に雪解け水が加わることで河川の水位が上昇して流れも速くなり、堤防などを超えて市街地などに大量の水が浸入することから、昔から住宅浸水や農業被害などをもたらす災害として警戒されてきました。

近年は、治水技術や設備の向上によって大規模な融雪洪水は起こりにくくなりましたが、小規模なものは毎年のように発生して被害が出ています。

融雪期

融雪期とは、3~5月頃の雪が解ける時期のことです。

融雪洪水だけでなく、雪崩(なだれ)や土砂災害などが起こりやすい時期ですが、毎年、同じ時期に訪れますし、過去の自然災害や被害の記録も残っているため、備えやすいものです。

なお、融雪期と間違えやすい単語に出水期と融雪出水期があります。

融雪出水期は融雪期と同じ意味ですが、出水期は雨で川が増水しやすい時期のことです。

出水期 雨で川が増水しやすい時期

6~10月(雪が多い地域は3~5月)

融雪出水期 融雪で川が増水しやすい時期 3~5月

融雪機については、別の記事で詳しく解説しています。

融雪機における融雪洪水以外の自然災害も解説しているため、興味がある人は読んでください。

融雪期とは?雪解け時期の防災対策は?出水期や融雪出水期との違いは?

融雪洪水が発生しやすい状況

融雪洪水が発生しやすいのは、3~5月の融雪期で、大雨(集中豪雨)や長雨が降った場合、急に気温が上昇した場合、温かい風が吹いた場合です。

いずれも河川流域に残った雪を急速に融かし、河川の推移を上昇させる原因となります。

地域で見ると、北海道、東北地方、日本海側などの豪雪地帯で融雪洪水が発生しやすいことが分かります。

融雪洪水の防災対策

融雪洪水の対策は、一般的な洪水と共通するところが多くなっています。

ハザードマップで住んでいる地域の洪水の危険度を確認

融雪洪水の防災対策の第一歩は、住んでいる地域の洪水の危険度をハザードマップで確認することです。

確認するのは、水害ハザードマップ(洪水ハザードマップ)です。

水害ハザードマップには、河川氾濫発生時に危険な場所が表示されており、住んでいる地域で洪水の危険度が高い場所を知ることができるため、必要に応じて防災グッズを備えたり、避難経路や避難場所を選定したりするのに役立ちます。

印刷版は地方自治体の窓口で、電子版は自治体ウェブサイトで入手しますが、国土交通省ハザードマップポータルサイトで確認することも可能です。

気象情報や避難情報などをこまめに確認する

気象情報をこまめに確認する習慣をつけておくと、春先に気温が急に上昇したり、集中豪雨が降ったりした場合に「融雪洪水が起こるかもしれない。」と予測しやすくなります。

また、迅速かつ適切な避難行動をとるためには、各地方自治体が発令する避難情報のチェックも欠かせません。

融雪洪水が起こる可能性が高い場合に発表される防災気象情報は、以下のとおりです。

気象注意報 大雨、洪水、融雪
気象警報 大雨、洪水
特別警報 大雨

また、指定河川については、気象庁と国土交通省または都道府県が共同して「指定河川洪水予報」を発表しており、指定河川付近に住んでいる場合は確認しておく必要があります。

種類 発表基準 行動
氾濫発生情報 氾濫発生(レベル5) 氾濫した水への警戒
氾濫危険情報 氾濫危険水位(レベル4)に到達 避難などの対応
氾濫警戒情報

一定時間後に氾濫危険水位(レベル4)への到達が見込まれる

または、避難判断水位(レベル3)に到達し、さらに水位の上昇が見込まれる

氾濫への警戒
氾濫注意情報

氾濫注意水位(レベル2)に到達し、さらに水位上昇が見込まれる

氾濫への注意

いずれの情報も、頭に河川の名称が付され、「〇〇川氾濫発生情報」

避難情報についても確認しておきます。

避難準備・高齢者等避難開始

高齢者等:避難行動を開始

それ以外:避難準備を開始

避難勧告 早急に避難行動を開始
避難指示(緊急) 緊急に避難行動を開始するか自宅に留まる

いずれの情報もニュースで確認できますが、より迅速かつ確実に情報を得たい場合、スマホに防災アプリをダウンロードしておく方法があります。

防災アプリには、地域を入力しておけば自動的に気象情報などを通知してくれるものがあり、自ら情報をとりにいく手間が省けます。

おすすめの防災アプリについては、別の記事で詳しく解説しています。

無料防災アプリのおすすめ5つ!Yahoo!やNHKアプリは便利?

避難場所・避難経路の確保

融雪洪水が発生した場合に備えて、避難場所や避難経路を決め、家族で共有しておきます。

決めた後は、できる限り避難経路や避難場所を実際に目で見て確認しておきましょう。

洪水の状況によっては予定の避難場所へ行けなくなることも想定し、第3候補まで決めておくと安心です。

防災グッズの準備

融雪洪水に備えるには、通常の防災グッズに加え、自宅の浸水対策用の防災グッズ(止水版や土のう、レジャーシートなど)が必要になります。

段ボールと水のうで代用することもできますが、できる限り、土のうステーションの場所を把握しておくか、土のうや止水版を備えておくようにしましょう。

浸水対策用の防災グッズについては、別の記事で詳しく解説しています。

住宅の浸水対策(水害対策)!止水板や土のうなど家庭でできる浸水対策!

【参考】